胸躍るレスポンスが良い! 大人なオープンカー2代目NBロードスターに試乗
2019/07/29
▲今回は2代目ロードスターに試乗する機会を得たので、自動車テクノロジーライターの私、松本英雄がその模様をレポートする久しぶりに乗る、中古のNBロードスター
「マツダが所有しているロードスターに乗りませんか?」と編集部の“てんちょ~”こと大平氏から連絡があった。
それも2代目のNBと3代目のNCを、同日にステアリングを握らせてくれるという。
もちろん断る理由はないが、本当は無類のMT好きのてんちょ~が乗りたいのではないか? と感じた。
彼の助手席でどのくらい人馬一体に操るのかを見てみたかったが、とりあえずマツダのR&Dセンター横浜に向かう。
もう敷地内の広場には、2台とも用意されていた。今日一日、存分に乗せてもらう。
マツダは快適なドライビングポジション作りを当時から徹底していた
▲最初に乗るのはNB、すなわち2代目のロードスターだ用意されたNBロードスターは1998年式のRSグレード。4万5000kmほど走った車だ。
私は発売前に、広島県三次市のテストコースで試乗したことがあった。ロータリー型の周回路をほぼフラットアウトで走り、超高速域でのスタビリティを試すことができたのを覚えている。
また、ロードスター メディア対抗4時間耐久レース(マツダが主催するレースイベント)に初めて出場した際も、レース車両はNBであり、自分が思うままのドライビングをすることができた。そんな思い出が詰まった1台である。
2019年の今、改めて目の前にすると、スタイリングは初代のNAロードスターよりもジャガー XKのような、英国風のエッセンスが入っているんだとつくづく感じた。
5ナンバーサイズにして、素晴らしいプロポーションである。
ドアに厚みをもたせたからこそドライビングポジションが中央に寄っていて、スポーツカーらしいタイトで安定感あるスタイリングなのである。
▲これほどまでに厚みをもったドアは国産車では見たことがないそれと、ドライビングポジションも文句のつけようがない。
現在マツダは、シートとステアリング、ペダルのレイアウトを直線にして……などとあらためてドライビングポジションについてアピールしているが、先人たちはとっくに理想のポジションを、何も言わずユーザーに提案していたのだ。
シートは今になってみるとノスタルジックな印象。乗ってみると適度なホールドでタイトすぎない。
レスポンス、音、コーナリング、シフトすべて良し
エンジンを始動する1.8L DOHCユニットが目を覚ます。
レスポンスはとても良い。これだけでもやる気にさせてくれる。
▲電子スロットルになる前の機械式スロットルは本当にレスポンスが良いキレのいいクラッチを踏んで1速に入れる。「早く走りたい」そう思うほど気持ちいいシフトフィールだ。
低回転で低音を響かせるエグゾーストノートは、早くエンジンに喝を入れてくれ! と訴えているようだ。
一気に加速し、シフトアップダウンを繰り返してみる。ヒール&トゥもすこぶるしやすい。ブレーキやクラッチの整備も万全だ。コントロール性がよく、安心できるコンディションだ。
▲素早いシフトワークが可能で、人馬一体を助長させてくれるコーナリングの安定感は、20年以上前の車とは思えないほど素晴らしい。アンジュレーションでもいなす。このあたりが初代から比べると大きく成長した部分でもある。
泣く子も黙るイタリアの“NRDI”製のステアリングホイールは、今やなかなか見ることができない憧れの名品だ。
▲調度品のセンスも初代同様GOODだ!リトラクタブルの初代も可愛いスタイリングと相まって愛されるが、NBは大人のスタイリングと本質を高めた性能を考えると5ナンバーサイズとして間違いなく名車である。
20年前の車だからこそ本物の人馬一体が味わえるモデル。本物が欲しいなら、僕はNBを薦めたい。
▲乗った瞬間に思わず「楽しい!」と言ってしまうような車であった
▲緑色に柔らかく光るライト照明が懐かしい
▲グレードはRSなので、ビルシュタインンダンパーが標準装着されている
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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